米の重み
八十八の手間を掛けて作るから「米」と書く。漢字の妙もさることながら、一粒の米の生い立ちについつい思いをはせてしまう。饂飩や蕎麦、スパゲッティにピザなどが米食の回数を減らしているとはいえ、依然「お米」を炊きつづける日本人。長い歴史の中で培われた「人の心模様」がこの一字に込められている。奥ノ木場での稲作3年目だが、自分はどれほどの手数を加えただろうか。「米」の字の前で恐縮するしかない自分がいる。
SATOYAMA市民を目指し、五島列島(福江島)に移住。島での暮らしを通じて、都会生活で見失った“大切なもの”を思い出しています。新しき自分自身のために綴る『風のつぶやき』。 意識の冒険談として記録いたします。